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おひとりさま終活で考える借入金・負債の整理

おひとりさま終活で考える借入金・負債の整理

こんにちは。終活アドバイザー・薬剤師・ファイナンシャルプランナーの資格を持つ、老後コンシェルジュの坂井です。

この記事では、「おひとりさま終活」を意識している方々に向けて、借入金や負債(ローンやクレジットカードの支払いなど)の整理について解説していきます。
なかには、終活という言葉は聞いたことがあっても、「自分には家族がいないから、そこまで気にしなくていいのかな…」と思っている方もいるかもしれません。ですが、近年はおひとりさまの高齢化が進むにつれて、自分に万が一のことがあったときに借入金はどうなるの? と不安を感じるケースも増えています。

実は私自身、薬剤師として多くの患者さんの悩みに寄り添い、ファイナンシャルプランナーとして数多くの方の家計や負債整理に関わってきた経験があります。そうした背景を踏まえて、今回はおひとりさまが終活で負債整理を行う意義と、具体的な進め方のポイントをお伝えしたいと思います。

この記事を読むことで、次のようなことがわかります。

1.おひとりさま終活と借入金・負債整理の重要性

2.ローン残高や保証人の確認がなぜ必要なのか

3.返済計画と家族・周囲への影響を最小限にする方法

4.借入金整理のメリットと、失敗を防ぐためのヒント

5.おひとりさま終活での体験談や専門家の役割

もし、今まさに「自分に残った借金をどうしよう」「誰にも言えないけれど、実は複数のクレジットカードでリボ払いが膨らんでいて苦しい」と感じている方がいらっしゃったら、この記事が何らかの参考になれば幸いです。

1. 私が薬剤師として経験した、ある患者さんの物語

まず最初に、私が薬剤師として医療の現場で働いていた頃に体験した、ある患者さんとのやり取りについてお話しします。

がん治療を受けていたAさん(70代・独身)は、一見すると穏やかな方でしたが、治療にかかるお金のことは家族に話せず、「本当は住宅ローンがまだ残っている」と悩んでいらっしゃいました。
おひとりさまでも借入金がある状態で病気になると、日々の生活費だけでなく治療費やその他の支払いにも気を遣わなければなりません。
さらに、周囲に相談できる身内が少ないと、精神的な負担は想像以上に大きくなります。

当時は私も薬剤師という立場で、「どうすればAさんの負担を少しでも軽くできるのか…」と悩みました。
結果的に、Aさんはご自身で金融機関に相談し、病院のソーシャルワーカーや専門家と連携して対応策を見出すことができたのですが、もし早めに借入金整理の必要性に気づき、具体的に動いていたら、もっと穏やかな治療環境が築けたかもしれないと感じています。

2. おひとりさま終活における借入金・負債整理の重要性

「いつかは返せる」…その“いつか”が突然やってくることも
多くの方が、負債を抱えていても「まだ返せる余力があるから大丈夫」「老後も働けばどうにかなる」と思って過ごしています。
しかし、歳を重ねてから突然、思わぬ形で健康や収入に変化が訪れることは珍しくありません。
特に、おひとりさまの場合、頼りにできる家族やパートナーがいないケースが多いため、いざというときに大きな不安に直面する可能性があります。
借入金や負債の整理を怠ると、知らないうちに滞納が続いていたり、連帯保証人に迷惑をかけてしまったりと、人生の後半で大きなトラブルに発展することもあり得ます。

終活とは、「最期まで自分らしく生きるための準備」
そもそも終活は、「自分が亡くなるまでの準備」だけではなく、「人生の最終章をどう自分らしく過ごすか」という考え方から始まります。
負債や借入金をクリアにすることで、老後の生活費や医療費を安定的に確保し、心の余裕を保つことができます。
これは、おひとりさまだからこそ必要な対策だと私は考えています。

3. 具体的な整理ポイントと、実際にあった事例

ここからは、借入金・負債の整理を進めるうえで押さえておきたいポイントを解説します。
併せて、私が実際にご相談を受けた事例も紹介しますので、参考になる部分があれば幸いです。

3-1. ローン残高の確認で見えてくるもの

住宅ローンの場合
先日、60代のおひとりさまの方(仮に田中さんと呼びます)からご相談を受けました。
田中さんは数年前に配偶者に先立たれ、現在は一人暮らしをしています。
長年住んできた持ち家の住宅ローン返済がまだ少し残っており、同時にリフォームのための借入も抱えていました。
「自分が認知症になったり、急に入院することになったらどうしよう」という不安から、住宅ローンの残高を調べてみたところ、想定よりも残額が多く残っていたのです。
早期に把握しておけば、もっと余裕のある返済計画を練れたかもしれませんが、後回しにしていた分だけ、いざというときの選択肢が限られてしまう状況に陥っていました。

自動車ローン・クレジットカードのリボ払い
車を所有していると、自動車ローンが残っているケースも珍しくありません。
また、複数のクレジットカードでリボ払いを利用している場合は、その仕組み上、毎月の返済額が一定でも元金がなかなか減らないという問題が起こりやすいです。
多くの場合、「家族に知られたくないから…」と、誰にも相談できないままリボ払いの残高が膨れ上がるというパターンもあります。
こうした負債が見えないまま積み重なると、後から整理しようとするときに思わぬ苦労をすることが多いのです。

3-2. 保証人・連帯保証人の確認がもたらす安心

実体験を交えたお話
ある40代の女性が、お父様の連帯保証人になっていたことを、お父様が入院して初めて知ったというケースがありました。
お父様は、配偶者に先立たれ、借入金を返済しながら一人暮らしを続けていたそうですが、どのような契約を結んでいたのか、ご家族にきちんと共有していなかったのです。
結果的に、娘さんはその負債を相続する可能性があると知り、驚いて相談にいらっしゃいました。
早い段階で確認していれば回避できた負担も、後になってからでは取り返しがつかないこともあります。

確認すべきポイント
・誰の借入金の保証人になっているか
・保証の範囲はどこまでか
・保証人の契約を解除できる可能性があるか

こうした点を把握せずに放置していると、連帯保証人の責任が予想外に広がり、トラブルになることがあります。
おひとりさま終活の一環として、まずは自分自身の借入金だけでなく、保証人になっているかどうかも含めて整理することが大切です。

3-3. 返済計画と借入金解消への道筋

「返済計画」という言葉を聞くと、少し構えてしまう方もいるかもしれませんが、これは将来の自分や周囲への思いやりでもあります。

ある経営者の選択
65歳の中小企業経営者である山田さん(仮名)は、おひとりさま状態でした。
「会社の借入金があるうちは引退できない」と思い込んでいた山田さんでしたが、私と一緒に返済計画を立てることで、3年かけて借入金を整理し、後継者への円滑な事業承継へと進むことができました。
「もう少し早く取り組んでいれば」と、山田さんは後になってしみじみ語られていました。

スムーズな返済プランのために
返済計画を立てる際には、現在の収入や貯蓄、年齢に応じた今後の収入見込みなどを考慮しなければなりません。
特におひとりさまの場合は、今後の生活費や医療・介護費用の確保も同時に検討する必要があります。
ここで大事なのは、「自分だけで抱え込まないこと」です。
借入金整理や返済計画の設計は、金融機関との交渉を含め、法律やお金の専門知識が求められます。
専門家への相談や、金融機関との再交渉が有効なケースは多いものです。

4. 借入金整理がおひとりさま終活にもたらす4つのメリット

1. 周囲や家族の精神的負担軽減

おひとりさま終活とはいえ、まったく誰にも頼れないわけではありません。
実際には姪や甥、遠縁の親戚や信頼できる友人が助けてくれることもあります。
しかし、その人たちが、あなたの借入金問題を突然知ってしまったら…。「どうして事前に相談してくれなかったの?」と戸惑い、対応に追われるかもしれません。
早めに整理しておくことで、そうした精神的な負担を周囲に背負わせずに済むのです。

2. 経済的な余裕の創出

計画的な返済や利息の見直しを行えば、結果的に家計の負担が軽くなることがあります。
また、借金が減ることで、老後に必要な資金を確保しやすくなり、思わぬ支出にも対応しやすくなるのです。

3. 誰にも言えない“借金の悩み”からの解放

「借金や負債があるなんて、恥ずかしくて言えない」と思う方は多いです。
おひとりさまの場合、相談できる相手が身近にいないため、余計に深刻化しやすい傾向があります。
借入金整理に踏み出せば、そんな心の重荷から解放され、前向きに生活を組み立てられるようになるかもしれません。

4. 人生の最期まで選択肢を持ち続けられる

負債の整理を行っておくと、万が一、介護施設への入所が必要になったり、終の棲家を買い替えたりするときにも、柔軟な選択肢が残ります。
これはおひとりさま終活において重要なことです。
自分の健康状態やライフステージが変わっても、少しでも快適に過ごすために使える資金や選択肢をキープしておく意味は大きいでしょう。

5. おひとりさま終活としての具体的な対策

ここからは、実際にどのように借入金・負債の整理を進めていけばよいのか、具体的なステップをご紹介します。
すでに終活を始めている方も、これから考えようと思っている方も、参考にしてみてください。

5-1. まずは現状把握から

書類を整理してみる
最初にすべきことは、手元にある借入関係の書類を集めることです。
ローン契約書やクレジットカードの明細、カードローンの利用履歴、リボ払いの請求書など、とにかく関連資料をひとまとめにしてみましょう。

・残高証明書を取り寄せる
・返済予定表を確認する
・銀行口座の引き落とし履歴を洗い出す

こうした作業は、一見地味で面倒に感じるかもしれませんが、自分の負債を全体的に把握するためには欠かせない手順です。

5-2. 家族や信頼できる人との対話を始める

おひとりさま終活の場合、家族がいない、あるいは遠くに住んでいて疎遠になっていることもあるでしょう。
それでも、もし信頼できる親族や友人がいるなら、定期的に話し合いの機会を設けるのがおすすめです。
どうしても気が重い話題に思えますが、自分が元気なうちにコミュニケーションをとっておくことで、万が一のときの混乱を防げる可能性が高まります。

・借入金の状況や今後の返済計画を共有する
・葬儀の希望やお墓のことなど、終活全般の相談に発展させる

「家族がいない」という方であっても、遠縁の親戚や仲の良い友人、あるいは地域のコミュニティや私達など、相談できる相手は探せば存在するかもしれません。
何かあったときに連絡を取れる相手を確保しておくだけでも、いざというときに助けになります。

5-3. 専門家への相談・活用

弁護士や司法書士、ファイナンシャルプランナーが役立つ場面
借入金の整理や法律的な問題が絡む場合、どうしても専門的な知識やスキルが求められます。
おひとりさま終活の一環としては、以下のような専門家の活用が有効です。

・弁護士
 → 借金の任意整理や自己破産、相続問題などの法的手続き全般

・司法書士
 → 不動産の名義変更、相続登記、簡易的な債務整理手続き

・ファイナンシャルプランナー(FP)
 → お金の流れを可視化し、長期的な返済計画や家計管理のアドバイス

私もファイナンシャルプランナーとして、ご相談者様のお金にまつわる悩みを一緒に整理してきましたが、専門家ならではの視点で可能性を提案できる場面が多々あります。

老後コンシェルジュとしてのサポート
また、終活全般の支援を行う老後コンシェルジュ(私もその一人です)や、エンディングノート作成などをサポートする業者もあります。
各専門分野と連携しつつ、総合的なアドバイスを受けられる体制を整えると、スムーズに進められるでしょう。

もし、具体的なサービス内容が気になる方は、以下のページもぜひご覧ください。

項目別サービスのご案内
終活終身サポートの詳細

6. 体験談:借入金整理を進めたおひとりさまの事例

ここでは、あるおひとりさまの体験談を少しご紹介したいと思います。
実在の方ですが、個人情報保護のため一部内容を変更・要約しています。

事例:Sさん(60代・独身)の場合

・背景
Sさんは大学卒業後に一般企業で働き、独身を貫いてきました。
50代の頃に実家のリフォーム費用を負担する形で住宅ローンを組んだほか、自動車ローンも抱えていました。

・問題発覚
定年退職間近になり、預貯金を見直していたところ、クレジットカードのリボ払い残高が思った以上に大きくなっていることに気づきました。
しかも、退職後の年金額だけでは返済が苦しくなる恐れが…。
さらに、実家が空き家状態になる可能性があり、その管理費用も不安でした。

・行動
そこでSさんは、定年前にファイナンシャルプランナーに相談し、住宅ローンの借り換えやリボ払いの完済計画についてアドバイスを受けることに。
同時に、弁護士とも連携して、万が一返済が難しくなったときのための相談先を確保。
さらに、実家の名義変更と空き家管理の対策も検討し、家や土地を売却するかどうかを家族と話し合う場を持ちました。

・結果
結果的に、Sさんは定年後の再就職先を得て、少しずつ負債を圧縮していくことに成功。
実家も売却ではなく、空き家バンクへの登録などを模索しながら、管理コストを下げる方向で動いています。
Sさんいわく、「意外と行動すれば方法はいくらでもあった。もっと早く相談すればよかったと思う」とのこと。

このケースでは、Sさんが早めに自分の借入金や不動産の状況を直視し、専門家に相談して計画的に対処したからこそ、安心感を得られました。
おひとりさま終活では、問題に気づくのが遅れるほど選択肢が狭まる傾向があるので、「ちょっと気になるかも…」と思ったときが動き出すチャンスなのかもしれません。

7. 借金整理は決して恥ずかしいことではない

多くの方が、借入金や負債を抱えていることを恥ずかしく思いがちですが、実際にはローンやクレジットカードを利用するのはごく当たり前の時代です。
むしろ、事前に知っておけば防げる負債の膨張も、「知らない」「相談しづらい」という気持ちから深刻化するケースが多く見受けられます。

「こんな借金があるなんて知られたくない」
「おひとりさまだからこそ、誰にも頼りたくない」

そう思う方もいるでしょう。
しかし、一度専門家や信頼できる相手に打ち明けてみると、思いのほか解決策が見つかったり、利息負担を減らす道が開けたりすることがあります。
私が薬剤師として出会った患者さんの中にも、金銭的な理由で治療を諦めようとしていた方が、行政の助成制度や保険の見直しによって負担を大幅に軽減できたという例があります。

おひとりさま終活においては、最期まで自分らしく生きるためにも、「負債は抱えたままでいいのだろうか?」という問いを自分自身に投げかけることが大切です。
答えは人それぞれですが、まずは行動してみることで初めて、前へ進む道が見えてくるものだと思います。

8. まとめ:おひとりさま終活を支える借入金整理という第一歩

ここまで、おひとりさま終活における借入金・負債の整理の重要性と具体的なポイントについて解説してきました。
最後に、要点を振り返りましょう。

1.おひとりさま終活は、借入金や負債を含めたトータルな準備が必要
・いざというときに誰が手続きをするのか、保険やローンはどうなるのかを考えておくことで、周囲の混乱や負担を減らせる。

2.ローン残高や連帯保証人の確認を怠ると思わぬトラブルに
・住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードのリボ払いなど、思わぬところで負債が膨らむ恐れも。
・保証人や連帯保証人の契約は特に注意が必要。

3.早めの返済計画が老後資金と安心をもたらす
・おひとりさまだからこそ、老後の生活費や介護費用を確保するためにも負債の整理は避けて通れない。
・専門家のサポートを活用することで、スムーズに負債を減らせる可能性がある。

4.借入金整理は恥ずかしいことではなく、むしろ周囲への思いやり
・負債の事実を周囲に話すのは気が引けるかもしれないが、誰にも言えずに放置するとより深刻な状態になることが多い。
・行動を起こせば必ず解決策が見つかるとは限らないが、その可能性は格段に上がる。

私は、老後コンシェルジュとして、おひとりさまの終活を包括的にサポートしています。
借入金整理だけでなく、医療や介護、保険の見直し、エンディングノートの作成など、多岐にわたるご相談をお受けしています。
もし一歩踏み出すきっかけがほしいと思ったら、ぜひ以下のリンク先もご覧いただき、ご連絡いただけたらと思います。

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最後に

「借入金・負債の整理」は、おひとりさま終活において決して避けられないテーマの一つです。
心当たりがある方や、少しでも不安がある方は、ぜひ早めに一歩を踏み出してみてください。
その一歩が、将来の自分や大切な人、周囲への思いやりにつながるはずです。

明日からでも、ちょっとした書類整理やクレジットカード明細のチェックなど、小さな行動を始めてみませんか? そこから見えてくる可能性はきっと大きいと、私は信じています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もし、「これはどうしたらいいの?」と疑問が浮かんだ方は、お気軽にお問い合わせください。
私も、一人でも多くのおひとりさまが不安を解消し、最期まで自分らしく生きられるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。