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「遺品整理・生前整理」のメリット

「遺品整理・生前整理」のメリット

はじめまして。

老後コンシェルジュ坂井と申します。

私は、終活アドバイザー、薬剤師、ファイナンシャルプランナーという三つの資格をもとに、「人生の後半を安心して過ごすためのサポート」を行っています。
昨今は「終活」や「生前整理」「遺品整理」というキーワードをよく耳にするようになり、雑誌やテレビ番組でも頻繁に取り上げられていますよね。

けれども、実際にはそれらがどんなことを意味するのか、具体的に何をすればいいのか、まだまだ曖昧なまま手をつけられない方も多いのではないでしょうか。

このブログ記事では、私自身がこれまでにサポートしてきた実例や、アドバイザー・薬剤師・ファイナンシャルプランナーという三つの立場から感じたことをもとに、「遺品整理・生前整理」の大きなメリットについて掘り下げてみたいと思います。

特に、多くの方が気になる「心の整理」と「人生の安心」を中心に、体験談や具体例を交えながらお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

はじめに:終活とは「人生の整理」

「終活」と聞くと、「自分の死に向けて準備をする」という、どこか暗いイメージを持つ方もいるかもしれません。
確かに「人生の終わり」にまつわる話題になると、なんとなく気が進まない気持ちが湧いてくることもあると思います。
私自身も、この活動を始める前は「終活」という言葉に対して、漠然と“最終章の準備”という響きを感じていました。

しかし、実際に多くの方と関わる中で分かったのは、「終活」は必ずしも重苦しい作業ばかりではないということです。
むしろ、家の中や心の中に溜まっているモノや思いを整理して、自分の「本当に大切にしたいもの」「これから守っていきたいこと」を再確認する大切なプロセスと言えるのではないでしょうか。

私が大事だと思っているのは、「今の人生」をよりスムーズで充実したものにするために行う整理という視点です。
たとえば、家の中に物が溢れていて動線が狭くなっていたり、どこに何があるのか分からなくなっていたりすると、それだけで暮らしにくさを感じてしまいますよね。
老後になればさらに体力が落ちたり、医療のサポートが必要になったりするかもしれません。
そういう時こそ「家の中を見直して、必要な物だけを上手に配置しておく」ことが大切になってくるのです。

生前整理の大きなメリット:心の負担を軽くする

私の経験上、生前整理を始めると「何だか気持ちが軽くなった」と言う方がとても多いです。
たとえば、60代の女性で「引っ越してから30年近く、押入れの中をちゃんと見直したことがなかった」という方がいらっしゃいました。
お子さんが独立してからも、不必要な物がそのまま残っていて、押入れを開けるたびに「いつか片づけなきゃ」と感じていたそうです。

しかし、何年も「後回し」にしているうちに「そんなに物が詰まっているなら、今さらどこから手を付ければいいのか分からない」という状況に陥り、ずっとモヤモヤを抱えていたと打ち明けられました。
いざ一緒に整理を始めてみると、昔の写真や使わなくなった食器、子どもの頃のおもちゃなどが次々に出てきます。
中には懐かしい思い出を呼び起こすような品物もありました。

最初は「量が多すぎて大丈夫かな……」と不安そうでしたが、要・不要を少しずつ判断しながら整理を進めていくうちに、どんどん笑顔になっていくんですよね。
結局、その方は1週間ほどかけて不要な物を処分し、必要な物を取り出しやすく整理することができました。
終わった後には「押入れを開けるのが楽しくなった。いろんな思い出を懐かしんでスッキリもしたし、気持ちまで整理された気がする」とおっしゃっていました。

このように、家の中や身の回りにある“物”の状態は、そのまま私たちの心の状態にも影響を与えるものだと実感します。
散らかった状態を放置していると、「本当はあれを処分しなきゃ」「これも使っていないし、どうしよう」という小さなストレスを抱え続けることになるんです。
そうしたストレスが積み重なると、何となく気分が晴れなかったり、集中力が落ちてしまったりすることも。
だからこそ、生前整理を通じてこれらのストレスを取り除き、心を軽くすることができるのはとても大きなメリットなんですね。

遺品整理のメリット:家族に安心を残す

一方で、「遺品整理」は少し性質が異なります。
生前整理が「自分の生活を快適にする」ことを大きな目的としているのに対して、遺品整理は「故人の残した物を、家族が整理する」ことがメインになります。
ただ、実際には、その二つは切り離せない関係にあると感じます。

70代の男性から聞いた話では、「自分が亡くなったあと、子どもたちに迷惑をかけたくないから元気なうちに整理したい」という強い思いを抱えていらっしゃる方が多いとのこと。
実際、私も遺品整理の現場で、故人の家に段ボールが山積みになっているのを見て、残された家族が途方に暮れているケースをいくつも見てきました。

故人が生前整理をある程度しておけば、遺品整理が必要になった時でも、「どこに何があるか大体分かる」「不要な物が大量に出てくることが少ない」というメリットがあります。
さらに、遺品整理そのものも、実は家族にとって「故人の人生を知る大切な時間」になるのです。

遺品の中から出てきた写真や手紙、昔の記録などを目にすることで、「こんなことが好きだったんだ」「こんなところで働いていたのか」と、家族でも知らなかった一面を発見することがあります。
もちろん、悲しみの中での作業なので複雑な気持ちもありますが、それを通じて故人への愛情を再確認し、前に進むエネルギーを得られることもしばしばです。

「故人がどんな人生を送ってきたのか」を実感するのは、心がジーンとする瞬間でもあります。
ただ、物が多すぎて整理しきれないと「こんな大変な状況で、思い出に浸る余裕なんかない」と疲れ切ってしまう家族もいます。
だからこそ、生前整理のメリットは「家族に負担をかけない」ことだけでなく、「家族が落ち着いて思い出を噛みしめられる時間を持てるようにする」という点でも大きいのではないでしょうか。

「整理」を通じて見つめ直す自分の価値観

生前整理を進めるうえで感じるのが、「持っている物の数々に、自分の価値観や生き方が投影されている」ということです。
人によっては、「若い頃に頑張って買い集めたレコードコレクションがある」「大切な人からもらった手紙を捨てられない」というように、何十年も前の物が宝物として残されていることもありますよね。

ある方は、整理をしながら「自分が本当に大切にしてきたものって、実は少ないんだな」と気づいたそうです。
たくさんの荷物を整理しているうちに「これは手放してもいいかな」と思うものが次々に出てくる一方で、「どうしても捨てられないもの」もいくつかある。
そうして厳選して残った物を改めて見渡した時に、「これが、私の人生を彩ってきた大切な思い出なんだ」と実感したと語っていらっしゃいました。

また、整理によって過去と向き合う時間が増えることで、今の生活をどう過ごすかを考え直す人も多いですね。
「若い頃は何でも挑戦していたけど、今は新しいことをやっていないな」「昔は旅行が趣味だったのに、最近はコロナもあって出かけなくなってしまった」といった、ある意味で「自分を振り返る時間」になっているんです。これは単なる断捨離とは違う、終活ならではの深みだと感じます。

老後コンシェルジュだからこそできる心身両面のサポート

私は、薬剤師やファイナンシャルプランナーの立場で「心身両面」のサポートができるという点が他の終活アドバイザーにない強みだと思っています。

たとえば、持病をお持ちの方が大がかりな生前整理に取り組む場合、身体に負担をかけすぎないように段取りを工夫する必要があります。
高血圧や腰痛など、長時間の作業が難しい方は、短い時間を区切って休憩を多めにとるほうがいいですし、運動量に合わせた水分補給や食事のタイミングも考えなくてはいけません。
そんなとき、薬剤師としての知識や経験が役立ちます。

また、整理に伴って発生する「財産」の問題も深刻です。
たとえば、「倉庫を片づけていたら、昔購入した骨董品が大量に出てきた。価値があるものなのか分からない」「実家の土地を売るかどうか考えなくてはいけないが、どのくらいの資金が必要なのか」といった経済的な相談が出てくるのはごく自然なこと。
これが分からないままだと、余計な不安を抱えてストレスが増してしまいます。
ファイナンシャルプランナーとして、保険や年金、相続などの知識を生かしてアドバイスし、資金計画を一緒に考えることで、トータルな不安をやわらげられるのではないかと思っています。

具体的なエピソード:迷子になっていた通帳の話

私が関わった事例の一つに、「どこにいったか分からない通帳がある」という悩みを抱えていた70代の方がいました。
昔は複数の銀行口座を使い分けていたものの、今は実質的に使っているのは一つだけ。
残りの通帳や印鑑はずっと使っていないので「もしかしたら、全くお金が残っていないかもしれないし、そもそも銀行そのものが合併しているかもしれない」と半ばあきらめていたそうです。

ところが、生前整理をしている中でタンスの奥から古い書類がまとまった箱が出てきて、一緒に確認したところ、その中に何通もの通帳と印鑑が入っていたんです。
しかも、調べてみるといくつかのお金が残っており、口座自体はまだ生きていました。

この方にとっては「なくなったとばかり思っていた通帳に、ちょっとした金額が残っていた」というだけでも小さな発見でしたし、その口座をまとめて清算することで家計管理もスッキリと整理できたのです。
「本当にやってみるもんですね。あのままだったら、お金があるとも知らずに放置して終わっていたかもしれない」と、嬉しそうに笑っていらしたのが印象的でした。

こうした「意外な発見」は、生前整理のプロセスでしばしば起こります。
長年の書類を見直すことで、保険証券や契約書の見落としが見つかることもあります。
既に終わっているはずの契約がそのままになっていて、不要な支払いが続いていたことが判明する場合も。
だからこそ、面倒に思えるかもしれませんが、「物の整理」だけでなく「情報の整理」もあわせて行うのがとても大事なんですよね。

終活は未来の自分へのプレゼント

私が考える終活は、単に「死の準備」ではなく、「これからの自分がより軽やかに、自由に生きられるようにする」ための手段でもあります。
確かに将来的には誰しも死を迎えますが、その瞬間までどのように過ごすか、どのような気持ちで毎日を送るかは、大きく変えられると思うんです。

生前整理をして部屋がスッキリすると、心のなかまで余裕が生まれ、「あれをやってみようかな」「こんなことに挑戦してみたい」と思えるようになる方が少なくありません。
たとえば、整理後に新たに趣味を始めたという60代の方もいました。
部屋の一角をギター練習用のスペースにして、昔のように弾き語りをしているそうです。
「物を減らしたら自分が本当に好きだったことを思い出した」と言う言葉が、とても印象に残っています。

人生の終盤だからこそ、新しいことにチャレンジする余白を持つ――そんな姿を見ると、私も「終活アドバイザーをやっていて良かったな」と感じます。
人間、生涯を通じて何歳からでも学びや挑戦を楽しめるんですよね。終活をすることで新しいきっかけが生まれるのだとしたら、これはまさに“未来の自分へのプレゼント”だと思いませんか?

これから終活を考える方へ:まずは小さな一歩から

「終活」という言葉は知っていても、実際にどこから手をつけたらよいか分からないという声をよく聞きます。
確かに、家の中には長年蓄積した物や書類が多い場合が多いですし、「捨てるかどうか迷う物」も必ず出てきますよね。

そんなとき、まずは小さな引き出し一つでもいいので、開けてみませんか。
引き出しの中を全部出して、「今使っている物」「使っていない物」を仕分けしていく。
それだけで、何か一つスッキリした気持ちになれるかもしれません。
そして、それが始まりとなって少しずつ行動範囲を広げていけば、いつの間にか「なんだ、結構進んでる!」という実感を得られるものです。

あるいは、誰かと一緒にやってみるのも良いでしょう。
ご家族でも、お友達でも、信頼できる専門家でも構いません。
やはり一人より誰かと話しながら進めるほうがモチベーションも維持しやすいですし、「これどう思う?」と相談できるので、判断に迷ったときにサポートを受けられます。

おわりに:人生をより豊かにするための「終活」

以上、老後コンシェルジュとしての立場から、「遺品整理・生前整理」のメリットや体験談、そして心と身体の両面をサポートする重要性についてお話ししてきました。
終活というのは、決して暗い作業ばかりではありませんし、実際に取り組んでみると「整理による安心感」や「未来への活力」を得られる方が多いのが現実です。

もちろん、人生にはさまざまな局面がありますし、いつも前向きに取り組めるわけではない方も多いと思います。
体調の問題や家庭の事情、経済的不安など、何かしらの制限がある場合だってあるでしょう。
それでも、相談相手や専門家を頼れば、自分一人では抱えきれない問題を客観的に見つめ直し、新たな選択肢を見つけられるかもしれません。

私は、薬剤師として身体の健康、ファイナンシャルプランナーとして経済面のプランニング、そして終活アドバイザーとして人生の整理を多角的にサポートできるのが自分の強みだと感じています。
もし、「どこから始めればいいのか分からない」「なんだか不安がずっと消えない」と感じている方がいらっしゃいましたら、遠慮なくご相談いただければ嬉しいです。

終活は、「自分が今、何を大切にしているのか」を知る良い機会でもあります。
長い人生の中で色々なことを経験し、いろいろな物を手にしてきた私たちだからこそ、「これは本当に必要な物」「これは手放しても構わない物」を判断できるのではないでしょうか。
そして、そのプロセスを経ることで、今後の人生をどう彩っていくかを自由に考えられるのです。

どうか、終活を「寂しい作業」と捉えず、「新たな始まりへの第一歩」と考えてみてください。
物を整理し、心を整理し、人生のゴールをしっかり見据えた上で、今を思い切り楽しむ――そんな選択肢があることを、多くの方に知っていただきたいと思います。

もし、この記事を読んで「自分もやってみようかな」「もっと詳しい話を聞いてみたい」と思われたら、一度お問い合わせください。
人生をより豊かにするためのアドバイスや、具体的な生前整理・遺品整理の方法を、あなたと一緒に考えさせていただきます。
一歩踏み出してみれば、その先にはきっと心地よい達成感や新しい発見が待っているはずです。

あなたが選ぶ終活のスタイルは、きっとあなたの人生を肯定してくれるものになるはずです。
何かを諦める必要はありませんし、焦る必要もありません。
大切なのは、「行動しよう」と決める気持ち。それさえあれば、少しずつ前へ進むことができます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからの人生を、より明るく前向きに過ごすために、ぜひ終活や生前整理、遺品整理について考えてみてください。
私は老後コンシェルジュとして、いつでも皆さんのサポートができるよう準備しています。
あなたの人生が、より安心で楽しいものになりますように、心から応援しています。

無料カウンセリングをご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。